ハワイ市場について、そしてマーケティングDX!
コロナ禍でのハワイ状況
私はハワイはちょうど10年目になりまして、Hundred Dreamsという会社を立ち上げたのはちょうど7年前になります。ハワイに根を張って生きてきましたけど、このコロナでは正直きつくてなんとか生き残ってきた状況です。
ハワイは観光で成り立っていますよね。それが2020年の3月から外出禁止令が出て、日本の隔離レベルとは違い、これに違反すると罰金が40万、50万とかですよ。結構本格的です。経済はガタガタで、失業率が38%。3人に1人が解雇という状況です。大手ホテルもやっていないし飛行機も飛ばない、こんな感じでした。
失業した人は国の手当が出ていたのですが、中には給与よりも失業手当の額が上回った人なんかもいて、少し早い夏休みのような気分でいた人が最初は多かったです。遊んでいる場合じゃないと思った人と、この早い夏休みを満喫している人と完全に2つに分かれた感じでした。
楽天で10年間幅広い業務を担当していた過去
元々私は楽天でECコンサルから始まり、メディア、ブログ事業の責任者もやらせていただいて、結構ジェネラルに何でも知っていました。そして、楽天の後にはハワイでデジタルマーケティングのコンサル会社を立ち上げました。ハワイのローカル企業を相手にコンサルをしていたのですが、9割のお客様は日本人観光客を相手に仕事をされている方ばかりという客層でした。
例えば、ツアー会社だったり、ホテルのスパとか飲食店とか、彼らの売り上げはコロナで0になったのです。どうやってネットで集客するか、自社のメディアでPRの記事を書いたりとか、オンライン集客のお手伝いを順調にやっていたのが、ところがどっこいです。
でも、そうなるだろうなと予想はしていたのです。ロックダウンになる前に、毎日のように日本人観光客数数の発表があって、夏休みとかだと通常は7000人規模です。それが急に5000人、4000人、3000人、2000、1000、数百、そしてある時に0に。。この状況で、僕のクライアントの売り上げは観光客が来ないのでゼロに。
こりゃまずいなと、必ずうちにも影響が出てくる、どうしようと思っていました。実際にそれが起きてから、契約が保留とか、減額をしてくれないかとか、毎日そんなやりとりがありました。オフィス自体もワイキキに構えていたので空家賃を払い続けながら(すぐに出て行っても良かったのですが、今あるリース期間の全てを払わないと出れない契約でした)あと会社が半年持つかどうかというレベルまでになりました。
コロナ禍で生き残っちゃいました
今のところこのコロナの中でもサバイブできておりますが、現在やっていることは全く違います。
家から出れなかったけれど時間だけはたくさんあったので、楽天出身の経験を活かしてやるなら簡単にお金が稼げるECでネットショップでも始めようとなったのです。売り方のノウハウもあるし、いろいろ調べていましたが僕は在庫を持ちたくなかった。そうなるとアメリカはやはりドロップシッピングになるなと、何千万も稼いでいる広告とか、売り方を教えるスクールとかセミナーとかいっぱいあるんです。
ドロップシッピングで3ヶ月で月商○桁みたいなのもアメリカではありますよ、すごいですよね!それはこのスクールに行ったおかげですみたいなことを宣伝しているECスクールもあります。日本には多分ないですかね?そういうのもちゃんともう教材になっていたり、毎日ライブ配信をやっているところがあったり、僕も当時セミナーを受けまくりました。
アメリカのEC
日本ってドロップシッピングってメーカーがあまり出さないですし、なんだか廃れたイメージもあるのですが、アメリカのECって本当にたくさんあって、中には中国のアリババとつながっていたり、確かに数ヶ月で何千万と売り上げは出るケースはあるのです。
でもそこに達成するのにめちゃくちゃ広告を使うとか、たくさんある同じ商品の中でもいかに売れ筋商品を掲載して、ガーっと広告で回してガーっと注文を取って引くみたいな、そういうビジネスモデルだなって気づいたんですね。これは無理だなあって思いました。
そしたらその時にたまたまオリジナル商品なんだけど、在庫も持たずにできる方法があるということにぶち当たりました。それがいわゆるプリントオンデマンド(P O D)という、自分のロゴデザインを作ったらボディはある程度限定されてしまいますが、Tシャツとかキャップとかタオルとか、こういうものに対して自分オリジナルの商品が作れるというものです。
これだったら個人でやるならオリジナル商品でやらないと差別化できないので、これでやろうと思ってShopifyで独自ドメイン用のサイトを作って、、という風にやったんです。
Shopifyってやってみたら意外と簡単
日本でもだいぶん人気が出てきましたけれど、アメリカではShopifyしかないんじゃないかと思います。HTMLとかCSSとか分からなくてももうプロ並みのサイトがノーコードで出来ちゃう。それで2−3週間で100商品くらい登録をしました。
その時に作ったのが、ハワイの外出禁止令が出ている中でもサーファーだけは外出オッケーというのがあって、サーファーってボードを抱えているので人との距離を取らないといけない、、そして海に入れば自然と距離も保てている。そこに目をつけて、アロハソーシャルディスタンスというブランドを作って、女の子と男の子が立っている間にサーフボードを置いて、サーフボード1個分くらいの間隔を開けてソーシャルディスタンスをとりましょうねというコンセプトでロゴにして売り出しました。
ハッシュタグも#アロハソーシャルディスタンスです。じゃあ初月から30万、40万、50万、となって、あれ?これってやり方次第で全然いけると思ったのです。売れたらアメリカの提携工場にデータが送られて商品が作られて、梱包と配送もShopifyがやってくれる。仕入れもしていない、商品のサンプルすら作らなくても良しです。
失業者から連日問い合わせが
リストラされた人から徐々に僕に問い合わせが来るようになってきました。起業をしたいとか、自活をしたいという方向けに、僕がやったこの方法を無料でセミナーを開いて教えてあげようと思い開催をしたら100人くらい来てくれました。
一部の方はまだ僕から教わりたいということになって、オンラインで寺子屋を開設しました(笑)E Cって作ってからが本格的になるので、これが次のネタになっていった感じです。
今まで僕のクライアントさんはハワイのローカル企業向けのみだったのが、オンラインになったことによってHawaii以外の方も増えて気がついたらグローバル化です。
大きく宣伝はしていなかったのですが、僕はハワイでローカルマガジンにコラムを書いていたり、Facebookやインスタ、Twitterからの発信はやっていたのです。だから「ハワイのインターネットと言ったら内田さん」というブランディングはできていたのかと思います。ハワイ好きの方には有名なのかな?(笑)
ハワイビジネスモードというオンラインサロンを開設
このオンラインサロンを開設後、1ヶ月で1000人、今は2000人くらいの方が来てくださっています。ハワイのコミュニティって結構あるのですが、ハワイをビジネスという切り口でやっているところはなかったのです。勉強がしたい人を集めたくてやったら、意外と皆さんこういったビジネスの情報を求めていたようです。皆さん結構セミナーに行かれていたり、勉強する気があることにコロナ禍の中で気が付きました。
ハワイは中小零細企業の集まり
ハワイで売り上げ10億とかいったら、多分250位くらいまで入ってしまうくらいに小さい規模です。ハワイのG D Pはというと、8-9兆円しかなく、日本は500-600兆円という数字からみてももう70分の1です。
そんな小さなマーケットなので大手は入ってこないから、個人のビジネスで成り立ってしまいます。商慣習はいわゆる昭和の日本の地方都市みたいな感じで人脈が全てです。
日本だとパワポ資料が当たり前ですが、僕はハワイで10回いくらいしか見たことがないです。必要なことは知り合いに聞いたら全て情報が入ってくるので、それでもうビジネスが回っちゃうんです。逆にその輪というか、経済圏に入らないと、日本からビジネスで来てもうまくいかず畳んで帰られる方も多くみてきました。
輪に入れば応援されてビジネスもうまくいって、どちらかというと、どう仲良くなるかという方が大事です。勉強しなくても仲良くしていけばうまくいくみたいな、沖縄とほぼ一緒のような状況だと思います。人口も150万人、年間の観光客数も1000万人、この数字はほぼハワイと同じです。
沖縄へ行くと内地から人が来たと、遠目で見られがちですが、お酒を飲んで仲良くなって打ち解けるとビジネスもうまくいくような感じですかね。それがやっぱりハワイでもあるんですよ。
コロナ禍でたまたま話をしていたら、皆さん勉強をしたがっているというのが今までの商習慣を見ていたらそうは思えなかったのですが、コロナ禍でそれに気が付いてあることを始めたのでした。
このあることについてはまた次回に書きたいと思います。