絶望の国・日本でどうすればいいか?
日本でお会いした長倉顕太さんから新作の「絶望の国でズルく賢く生きのびる」という本をいただきました。その時に、この国がやばいという話になりました。
絶望の国でどうやって生き延びるか、少し前にイーロン・マスクが「日本は消滅する」といったツイートはご存知でしょうか?イーロン・マスクの日本消滅発言が一時話題になりました。結局、出生率が死亡率より高くなるような何らかの変化をもたらさない限り、日本は消滅するだろうと。生まれるより死んでいく人の方が多いので、人口は減ります。これは当たり前ですよね。
日本は今後どうするのか。移民を受け入れないとダメという議論がすごく出ています。少し前にも、移民を受け入れないと日本は無理かなと思っていました。今回日本に一時帰国して、初めて日本の現状を体感しました。日本に着いてホテルの近くにある天下一品で食事をした際に、スタミナ丼、ラーメン、餃子、ビール、を注文し3000円くらいかなと思ったところ実際は1700円でした。
今、世界中でインフレが起きているので原価が上がっているはずなのです。原価が上がっているのに商品の値段が上がっていないということは、働いている人の人件費が削られています。給料が安くなっていったり、時給が1200円とかで働いているようですがこれはまじでやばいと思います。経済が破綻します。
移民のことも、マーケティング思考がないと移民を受け入れないとダメという思考になるなと思いました。
つまり何が言いたいかというと、移民をする側の気持ちを考えたことはありますでしょうか?今のこの激安の日本で、働きたいという人がいません。これだけ円安の国で働いても、アジアからしても日本はお金がもらえない国になってしまいました。タイやマレーシアで起業している人たちともお話を聞いたりしましたが、日本の人件費は安いですね。タイの富裕層の方がよほどお金持ちです。以前にタイに行った時は、スラム街のようなところもありましたが今や六本木や赤坂などの超高層マンションと変わらないくらいの風景に発展しているようです。これはアジアに行かないとダメだなと思いました。
アジアでは移民の受け入れをやっていますが、移民は来ないことをまずは理解した方が良いです。その象徴が韓国アイドルです。以前は日本に来ていたのに、今はアメリカに最初から進出しています。(BTSとか)日本というマーケットが如何に魅力がないかということに気が付かないといけません。
私が日本を離れたのは2011年で、もう11年になります。そこから数えても今や日本という国の将来が、長倉さんがおっしゃる通り絶望の国になっているなと今回さらに実感しました。1ドル130円と円安になり、それがさらに加速化しているなと感じています。
日本は世界的にみても魅力がある国ではなくなっています。アメリカで日本を相手にビジネスをやろうという人はいません。日本を飛び越してそれこそ中国やアジアへ目がいっています。日本はもう蚊帳の外です。17世紀は産業革命でイギリスが大英帝国で世界のトップだった国が、変われなくてあんな風に廃れていったように(今は盛り返してきていますが)変わり続けることができなかった人は廃れていくのと同じで、国も変わり続けないと廃れていきます。アメリカに住んでそれを実感しています。
このままの経済政策やルールだとしたら、日本はやられてしまいます。長倉さん、本当にすごくてこの本をいただいた時、その頂いた瞬間に144ページに内田さんも出ていますと言われて、既に最初から長倉さんはページ数までも即座に答えるとは、それだけですごいと思いますし、皆さんが長倉さんのファンになる気持ちもよくわかります。ところで、この145ページにこの本の中で一番重要なことが書かれてあります。「優秀な人に気に入られる3つのポイント」です。それは、即レス・即イェス・即報告。これなのです。迷ったり悩んだりしている場合ではありません。
このままいくと日本は安いですし、GDPでは世界3位で食い荒らされることになるのかなという気はします。今までなら、アジアの人を安い賃金で雇って働いてもらってきたことが今度は逆になり、海外の企業が日本に来て皆さんが海外の企業に雇われてラットのように働くようになります。このままいくと、こういう未来が待っています。そうならないためにどうするのか?
1つは、私も大好きなマーケターで元P&Gの森岡さんも仰っていますが日本は観光立国としては生き残ることができます。森岡さんは、沖縄をアジアのハワイにするというプロジェクトで、今は沖縄でテーマパークを作っています。森岡さんはマーケティングの会社でクライアントをマーケティングで売り上げを伸ばすことをやるのですが、クライアントを伸ばすより自分でやる方が早いということでファンドを立ち上げて100億円くらい調達されてご自身で作っていらっしゃいます。沖縄北部に使われていないゴルフ場があるようで、自然と一体型のテーマパークだそうです。
フランスの3つ星レストランなどでは、料理長は料理せずにスーシェフ(副料理長)が料理をします。フランス本場のパリで、ミシュラン3つ星レストランほぼ全店の副料理長は日本人だそうです。それくらい日本人は忠実で勤勉で、言われたことはちゃんとやります。アメリカ人だともう少し塩を入れた方がいいかなと、勝手にアレンジをして味を壊すような方はたくさんいます。日本人ではそういうことがなく、誠実で素直、ロイヤリティも持ってやってくれるということで重宝されています。そういう意味では日本人は世界一真面目な人種なのでそこは評価されるべきだと思います。
また、日本人は親切で国は安全です。アメリカはこの前も銃乱射事件がありました。そういったこともありません。国の歴史もあり、歴史的建造物や屋久島のような自然、文化もあります。中国やアメリカはそういうところに興味を持ちます。そういったところで生き残る方法はあると思います。
私が海外に行った理由
2055年に人口1億人を切るというデータがのった記事を2008−2009年くらいにみて「あ、日本はやばいな」と思いました。実家は商売をやっていて、次男なので親に会社を継ぐことはできないけれど大学時代に好きなことをやらせてあげると言われて、英語ができた方が良いと思いアメリカに留学させてもらいました。それで自分の価値観が変わりました。
娘に対して資産を残してあげることはできないけれど、英語は話せるようにさせてあげたいと思い、日本にいたらコミュニケーションができるのは1億人ですが、英語ができたら35億人とコミュニケーションがとれます。そのスキルがあれば生き残れるかなと思いました。5歳の時に娘を連れていって、最初はインターナショナルスクールに入れようとして、そしたら年間250−300万くらいあれば入れるとのことでした。アメリカでは公立の学校だと、小学校、中学校、高校と授業料は無料になります。留学さえすればインターナショナルスクールに入れる200−300万円のお金を生活費にまわせます。だったらアメリカに住んだ方が良いなと思いました。
人口1億人を切るとはどういうことか?
簡単にいうと今の日本のマーケットが20%縮小するということです。一方で、皆さんの消費が20%増えることはないです。分かりやすくいうと、日本でビジネスをしている限り、椅子取りゲームの椅子がどんどん減っていく中で椅子取りゲームに参加しているようなものです。今なら例えば高度経済成長時代は、椅子が20個あるのを3人位で取り合っていたものが、プレーヤーが5人、10人、20人と増えて今や3個の椅子を20人で取り合う状況になっていくわけです。一部の人は生き残りますが、椅子に座れなかったら終わりです。これが今の日本が進んでいく道になってしまうのかなと思います。
日本で椅子取りゲームの椅子がない中、一方で海外に出ると椅子が余っている状態です。海外で余って居る椅子を取りに行く方が良いかと思います。子供がいる方は海外留学させるべきだと思います。留学生の数が劇的に減っていると聞いて、なぜだろうと考えたら一つは日本人の学生は生まれながらに不況なのです。
私たちの時代はバブルを経験しているので、ボーナスでお札が立つくらい500万くらいもらっていたりします。そんな時代がありました。今の若い方は生まれながらにして不況しか知らないので、安定思考になるのかなと。海外へ行って冒険してというよりは、今の枠組みの中で如何に生き延びるかというところにフォーカスしてしまっているので、行動ができないだろうなと思います。親が子供たちにこの絶望の国でなんとかしたいと思うなら、子供に留学をさせるべきだと思います。
アメリカの大学は留学生で1年1000万円くらいかかります。4年で4000万円です。その州に住んでいる人が一番安く、その次に州外の人、海外から来ている留学生は一番高いです。留学生だと寮代もあり、1000万円を払えない人がほとんどなので奨学金制度がものすごく発達しています。4000万円と聞いてどう思いますか?無理だ、お金がない、ってすぐに諦めていませんか?これが目先のことしか見えていない人の特徴です。でも実際に皆さん、4000万円の家をマイホームとして買いますよね?将来子供たちが大きくなったら、貸し出して家賃収入があるとか、もしくは売り出して儲けるという手もあります。
4000万円の留学費用を払う時、どの後はどうなるでしょうか?留学すると、生涯年収は2億円くらい違うと言われています。つまり4000万円の投資が4億円になります。4000万円のマイホームは、2億円になりますか?どっちの投資が良いでしょうか?4000万の投資をして2億になるのかなと思い、シリコンバレーにいる楽天の後輩と話した時に、コンピュータサイエンスの学部があるのですがその新卒1年目の年収は2000万くらいだそうです。プログラムを1度も書いたことがない人の年収が2000万円です。
自己投資が最も最強の投資です
子供たちに最も資産を残してあげられるとしたら、このズル賢く生き伸びる方法を学ばせてあげることが一番良いです。この時に、国内だけでビジネスをしていても限界があるので、英語を喋れるようにしてあげるだけでもこれからも移民や観光客を受け入れて、その人たちにとって最適なサービスやマーケティングの売り上げノウハウを学べば、この日本でも先ほどの椅子取りゲームの3個のうちの1つを取ることができると思います。
また、英語ができたら自分のサービスを海外展開できます。英語ができなくてもできます。一つのポイントは、プロシューマーという生き方もあります。(長倉さんの本にも書いてあります)自分ができないことは、パートナーなのです。その時のポイントはジョイントベンチャー戦略といい、自分がないものを持っている人で、そこが余っている人と組めば良いのです。それだけです。ジェイ・エイブラハムも同じことを言っています。お金がない人はジョイントベンチャーで、その資産を持っているがダブついている人がいるのでそこを探します。自分が海外に出る時にも、一緒に組むことで1+1が5にも10にもなりますよねということで、是非やりましょうということになります。ここが今後のビジネスをやっていくためのポイントになるかと思います。
長倉さんの本を読むとかなりの生き残るヒントが出ています。自分に対して投資、子供に対して投資をしていくのが最終的にはレバレッジが効いた結果を生むというのが私の結論です。いろいろ悲観的なことを書きましたが、いくらでも知恵と工夫とマーケティングで生き残れる方法は日本でもありますので悲観する必要はありません。ただそれをボーッと眺めていたり、周りに流されているようでは結果が出ないのでやっていくしかありません。
内田塾の塾生にはお話ししましたが、ドバイに住んでいる竹花さんがすごく良いことを言っていました。「人生は平等じゃない」ということです。アメリカで徒競走をやる時に生徒を一列に並ばせて、小さい頃親と一緒に朝食を食べていた思い出がある人は一歩前に出てください、塾に通っていた人は一歩前に出てください、小さい頃スマホを与えられていた人は一歩出てください、パソコンを持っていた人は一歩前に出てくださいというと、もう最後はみんなスタート地点がバラバラです。これが人生ですと。育ってきた環境や、それによってスタートラインが違うのが人生で一律同じではありません。これを悲観してもしょうがないので、前からスタートする人に追いつくためには何をすれば良いかというと、その人たちが寝たりサボったりしている時に、自分はひたすら勉強して学んで行動をして、その距離を縮めるしかないと。
竹花さんは22歳の時に奥さんが妊娠し、しかも双子でやばいと思い、朝早く起きて電車の中でひたすらパソコンで電車の中で仕事をし、夜中遅くまでファミレスで仕事をして3時に帰宅して数時間寝てまた7時に会社に向かうことをしていたそうです。実際に結果を出している人は、ある一定期間に大量行動といわれるかなり濃い仕事の仕方をしています。それがない限り、一気に伸びることはありません。自分のスタート地点がどこかによって、そのノウハウが生きる人もいれば、全く効かない人もいるので、自分のスタート地点はどこなのか、人と比較して一列に並んでヨーイドン!ではなく、既に自分の前には人がいるのです。そこに追いつけ追いつけをしない限り、私たちは成功しません。朝5時に起きて、会社行くまでにビジネスの学びを2時間やるというとやらなければいけません。悲観する必要はありませんが、座れる椅子の数は確実に減っているので同じことをやっていても未来はありません。新たなところにチャレンジすることが重要だと思います。
お知らせ
この先、6月6日まで東京赤坂界隈におります。リアルでお会いできる方、楽しみにしております。日本滞在中の取材やインタビューなどのお問い合わせも、ライン公式よりお待ちしております!
内田なおしLINE公式アカウントでは、現在この公式アカウントだけで公開している情報・プレゼントが満載です。今すぐLINE公式アカウントにご登録ください。LINE公式のリッチメニューには、私の過去のライブ動画が全て視聴できるようになっています。「夢しか実現しない」の50話以上の動画も入っています。これだけでもかなり勉強になると思います。